介護で意識しておきたい大事な基本

初心者が介護の仕事を始める際、基本的な知識を吸収する姿勢が重要になってきます。まず、ある程度知っておいた方が良いのが、介護者がどのように利用者を移動させているかです。

自分で動ける方に対しては見守り程度で大丈夫ですが、自分で体を動かすことができない方を介助するには、テクニックが必要になってきます。うまく動かせないと利用者にも不快な思いをさせてしまったり、怪我につながったりします。さらに、自分自身が腰を傷めたりする可能性もあります。

特に身体を起こす動作は頻繁に行うため、常に方法を確認し、先輩の動作を見て確認しておきましょう。実習などができる講座を受けておくと、身に付きやすくなります。

また、利用者とのコミュニケーション方法も知っておいた方が良いスキルです。介護士に求められるのが、笑顔を絶やさず、わかりやすく話をすること。利用者からすると、相手がいつも笑顔だと安心感や信頼感が生まれます。また、高齢者は聴力や認知能力に難があるケースもあるため、小さな声や早口で話すと聞き取りにくい方も出てきます。普段から早口でしゃべったり、声が小さかったりする癖がある方は、意識してはっきり話せるように訓練することが大事です。

コミュニケーションにおいては、きちんと相手に敬意を払うことも重要です。例えば「介護をしてあげている」という認識になると、面倒を見ている意識になり、上から目線の言葉遣いになってしまうことがあります。場合によっては、親が子どもに接するような態度になる人もいると言います。しかしそれは、人として自立した高齢者に失礼な態度であり、尊厳を疎かにした行為です。年長者として不愉快になる人も多くいらっしゃるため、そういったことが無いように注意しましょう。